青色申告と白色申告の違い
1 青色申告のメリット
白色申告と比較して、青色申告を行う場合のメリットとしては、最大で55万円を所得から差引くことができる青色申告特別控除を受けることができるということが挙げられます。
2 家族の給与が経費にできる
青色申告者が事業を行い、家族がその事業に専従し、ご家族に給与を支払った場合、そのご家族に対する給与を青色申告者の事業の経費とする「青色事業専従者給与」という取扱いにすることができます。
白色申告の場合は、家族に対する給与を全額経費とすることはできず、配偶者の場合は86万円、その他の親族の場合は50万円までという制限があります。
青色申告の場合は、このような制限はありませんので、より有利になります。
なお、仕事内容に対してあまりに給与の額が過大な場合は、否認されることがあります。
3 帳簿の付け方が異なる
青色申告の場合でも、白色申告の場合でも、毎日の取引を帳簿につけなければならない点は同じです。
ただ、青色申告の場合は、複式簿記(簡易簿記や現金式簡易簿記でも構いませんが、控除額が少なくなります)で付ける必要があるのに対し、白色申告の場合は、簡単なものでよいとされています。
なお、市販されている会計ソフトのなかには、簿記の知識や理解がない場合でも入力ができるようになっているものもあります。
4 作成する書類が違う
白色申告の場合は、収支内訳書と確定申告書を作る必要がありますが、収支内訳書は青色申告より簡単な内容でよいとされています。
白色申告の収支内訳書の作り方など、確定申告に関する書類や書き方の手引き等について、国税庁のホームページには各年のサンプルや作成の仕方が掲載されていますので、ご参考にされるとよいと思います。
参考リンク:国税庁・確定申告に関する手引き等
一方、青色申告の場合は、決算書を作成し、確定申告書を作る必要があります。
こちらは、会計ソフトを利用して作成することができますが、会計ソフトを利用しない場合、簿記の知識や決算に関する理解が必要となりますので、ご自身では難しい可能性が高いといえます。
書類の作成などにご不安な場合は、税理士にご相談されることをおすすめします。